代表挨拶

平素よりグローバル・ネクスト・リーダーズ・フォーラム(GNLF)に甚大なご協力を賜り、誠にありがとうございます。

次世代のグローバル・リーダーの育成を目標に据え、世界各国の学生・教授と日本の学生が一堂に会し、国際問題について議論を交わす国際会議を提供してまいりました。今年2022年は、13回目の開催となります。ひとえに先代が築いた関係と、支援してくださる皆様のお陰です。心より感謝申し上げます。

新型コロナウイルス感染症の影響は甚大であり、国際交流活動を行う上では、大変困難な状況でありました。私たちも、第10回、11回本会議の2回に渡りオンラインでの開催を余儀なくされ、また団体の持つ役割を繋いで行くことも容易ではなかったはずです。同時にこのような劇的な環境の変化は、我々学生が本会議を企画し、開催し続ける意義を問い直す機会となり、改めてGNLFが負う価値を再認識し、同時に打ち壊し、刷新していくことを求められました。これからの世界におけるグローバルリーダーとは一体何なのか、GNLFはどうあるべきで、どのような場を提供すれば良いのか。

昨年、一昨年と開催形態は変化しましたが、入念な準備と皆様のご協力のおかげで、本会議では各国の学生や教授が、国際問題について議論を深め、多様な文化に触れつつ、自身の価値観を再考する場となったと自負しております。しかしながら、交流密度をはじめとして対面開催の価値も痛感しました。自身のスキル、他者への関心・態度、それらはもちろん極めて重要であり、本会議において問いかけたい要素であります。ただオンラインというある種隔絶した状況で私たちが感じたのは熱量の変化でした。本会議のみならず日々の活動も変化を余儀なくされたわけですが、無意識的な時間、空間の共有機会の減少は、熱量伝達を妨げ、それらが活動のモチベーションにも繋がっているように感じられます。これは私たちだけの現象ではないでしょう。一堂に会し、その熱量で刺激し合うことで、あらためて自身の根本的な情熱を再認識し、行動に繋がる場としたいと考えます。

今年度、対面開催を決断し、準備を進めることは挑戦でした。パンデミックをはじめとして、国際情勢、日本を取り巻く状況も大きく変化し、もちろん変化の只中でもあります。先代が築いた関係を途切れさせることなく、また自らの手に各国、各国間の未来を確かに感じるような、気概のある学生とともに今年度の本会議をつくりあげることを強く望みます。そしてこの本会議が、そこで培われた学生間の信頼関係、グローバルリーダーとしてのマインドが、将来の国家間関係、あるいは国家を超えた大きな進展に寄与する契機であり続けたいと強く願います。

最後に、上記のような活動を実現するためには、皆様のお力添えが不可欠です。引き続き温かいご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

GNLF2023代表 慶應義塾大学法学部2年 河上結香